農業用の地下水集水施設「片樋マンボ」

 三重県鈴鹿山麓北部には、地元の人が「マンボ」と呼んでいる地下水集水施設が多数あります。愛宕公民館では、文化財としての「マンボ」を調査しました。 三重県では、いなべ市、菰野町、四日市市、鈴鹿市、亀山市に多く分布しています。「片樋(かたひ)マンボ」(三重県いなべ市大安町片樋 市無形民俗文化財)は、規模において全国一、長さ五番目といわれる大きなものです。江戸時代の後期(約220年前)のころ、水田用水を確保するために時の庄屋や村民が一体となって横井戸を堀り、地下水を集めて用水を完成しました。いなべ地域では最長のもので長さが1000m近い。規模としては全国で有数と言われています。現在も農業用水として活用されており、8haの水田を潤しています。年に一度、大寒の時期に日穴(ひあな)を使い、「まんぼ浚え」を行い土砂等を排出し、まんぼの維持に努めています。日穴は18か所あります。先覚の偉業をたたえ、水利の安全を祈願するため、毎年7月に大神社で「まんぼ祭」が行なわれています。参考:三重県教育委員会「三重県の近代産業遺産」 p.39  (愛宕公民館 令和元年12月20日)

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B地下水集水型マンボ

2019年12月21日 | カテゴリー :