鈴鹿市の中世城郭

IMG_0064IMG_0068 (2)愛宕公民館では令和元年5月17日 鈴鹿山麓に残る中世城郭を現地調査しました。鈴鹿山脈東麓には、集落ごとに中世戦国期の城跡が残っています。「大久保城」(三重県鈴鹿市大久保町)は法雲寺北側に残る鈴鹿市内で最大の中世城郭です。二重に土塁が巡り、西側土塁は高さ4m 上幅3~5m、南側内土塁は高さ2~3.5m 上幅2~5m、東側内土塁は高さ2.5m 上幅1~4m、南外土塁高さ1.5mの現状を確認できます。(寸法は伊藤氏調査を参考) 南側は高い内土塁と空堀さらに低い外土塁と空堀が残り戦国城郭の形状を今にとどめています。土地所有者の話では、内堀はかつては深い堀だったとのことでした。城郭の北側半部は破壊され平地の耕作地となっています。近隣の人の話では、10数年前まで土塁らしきものが残っていたとのことでした。伊藤氏の平成13年調査図面でも北側に低土塁らしき形状が描かれています。 「山本城」(鈴鹿市山本町)は西岸寺裏山に土塁がめぐる郭と空堀が残っています。丘陵西端に郭を配置し、東と南へは自然地形の尾根が続いています。これら城跡は史跡指定されていないため、破壊が心配されます。   城跡は2城ともCバス「大久保」下車5分程度です。参考:伊藤徳也「再発見 北伊勢国の城」 鈴鹿市教育委員会「鈴鹿市の文化財」

大久保城南側内土塁

大久保城南側内土塁

大久保城内空堀

大久保城内空堀

大久保城南外堀

大久保城南外堀

山本城方形郭と土塁

山本城方形郭と土塁

山本城郭を区切る堀

山本城郭を区切る堀