令和元年8月6日 愛宕公民館・白子公民館共催事業<防災講座>「巨大地震・津波に備える心構え」を開催しました。会場:愛宕公民館ホール。講師:三重大学大学院工学研究科 川口淳 准教授。参加者:60名。巨大地震に備え、今やるべきことを具体的な数値・例を示して講演していただきました。防災講座の成果は、愛宕地域づくり協議会の今後の防災訓練などに活かしていきます。
平成30年9月30日三重県内を通過した台風24号により、避難所に身を寄せた住民の人たちは不安な夜を過ごしました。停電、高潮対策、交通機関の運休など各地で混乱が発生しました。三重県鈴鹿市でも、堀切川が氾濫危険水位を超えたため避難勧告、避難準備情報が出され、多くの人が公民館や小学校に避難しました。内陸部の公民館では、100人近い人が海岸部や堀切川周辺から避難してきたところがありました。また、公民館近くの小学校へは、60人程が避難してきました。公民館及び小学校が避難所としてどのように対応したか、今後の災害対応の教訓になると思われるので、10月5日この公民館に赴き、問題・課題などを聞いてきました。
<公民館>・公民館内に96人収容したが、駐車場には車の中に10人以上いた。 ・公民館保管の毛布では足りず、毛布60枚を追加した。 ・発電機、非常照明を設置した。 ・ペット(犬、猫)の持ち込み要望が強く対応に苦慮した。 ・近くのコンビニが停電により閉店し、飲み物の確保に困った。 【避難者が持参するとよいもの】①飲み物、食べ物 ②電灯(照明器具) ③毛布 ④毛布の下にひくもの
<小学校>・地区外からの避難者が多いため、駐車場の場所が分からず、学校周辺に車があふれていた。 ・体育館のトイレが少なく、トイレットペーパーが不足し困った。 ・ガムテープ、養生テープ、マジックなど文具が無く、市本庁から来た職員では文具の所在が分からず出せなかった。本庁職員2名では対応できまかった。 ・校内の照明が不足
<地域の協力>公民館職員3人では多数の避難者への初期対応が大変だったようです。小学校では、学校施設に不案内な市本庁職員2人では対応できなかったようです。地元の地域づくり組織の役員6人の方々が応援にかけつけ、案内など避難支援の対応に当たりました。6人のうち3人が小学校へまわり、避難支援を行ったようです。多くの人が集まった避難所では、地元の人の助けが必要です。避難する地域、受け入れる地域のそれぞれの地域づくりでどのように避難支援するか・・・重要な課題ではないでしょうか。
北海道の地震で震度7を観測した厚真町など被災3町に、パートナー自治体を割り振る「対口支援」(たいこうしえん)方式で派遣された東北と新潟の7県の応援職員は延べ682人になりました。総務省が9月19日時点で人数を集約しました。平成30年3月に制度化された対口支援の適用は、西日本豪雨に続き2例目です。西日本豪雨では、広島県、岡山県、愛媛県の20市町に20都道県と9政令市から延べ約1万5千人が派遣されました。対口支援方式による職員派遣⇒三重県HP (平成30年9月21日)
巨大地震・災害の発生当初は、被災自治体において正確な情報把握に時間を要し、また、必要な物資量を迅速に調達することは困難です。東日本大震災で被災者に物資が十分に行き渡らなかった経験をふまえ、国が被災した自治体からの具体的な要請を待たないで、避難所避難者への支援を中心に必要不可欠と見込まれる物資を調達し、被災地に物資を緊急輸送しています。これを「プッシュ型支援」といいます。平成28年の熊本地震で初めて実施され、平成30年7月豪雨で大きな被害が出た広島県、岡山県、愛媛県に支援物資が届けられました。 【防災企画展示】愛宕公民館では、プッシュ型支援の「国⇒三重県⇒鈴鹿市⇒市内収容避難所」の流れ、支援物資量など具体的に解説・説明した企画展示を行っています。国が配送した支援物資は、 三重県の中勢拠点「三重県消防学校防災倉庫」⇒鈴鹿市の受入れ拠点「AGF鈴鹿体育館」(江島台一丁目)、「西部体育館」(長沢町)⇒武道館、小中学校、公民館などと搬送されます。(平成30年9月8日)
平成30年9月6日発生した北海道胆振(いぶり)東部地震でも国は食料のプッシュ型支援を実施することになりました。農林水産省HP⇒プッシュ型支援
信号機の無い丸い交差点 ラウンドアバウトは、改正道路交通法で「環状交差点」として位置づけされ、平成26年9月1日から施行されています。平成30年7月11日 滋賀県守山市立田町の環状交差点を調べてきました。現地交差点の車両の通行はスムーズに流れていました。(愛宕公民館)
フランスなどの地方の道路交差点では、信号機のない丸い交差点「ラウンドアバウト」をよく見かけます。最近、日本でも安全でエコな交差点として各地で導入が検討されています。ラウンドアバウトとは、交差点の中央に円形地帯が設けられた円形交差点の一種です。
ラウンドアバウトは、①信号機の維持管理が不要となる。②信号機がないため、景観がよくなり、また、意味なく待たされることもない。③侵入時の安全確認は右側のみで視認性がよくなる。④災害時に停電しても交通に支障がない。等のメリットがあります。南海トラフ巨大地震発生時の停電時の交差点トラブルを考えると、積極的に導入すべき方式だと思われます。 平成27年12月3日警察庁公表記事によれば、平成27年10月時点で環状交差点が15都府県48か所で導入され、導入が始まった平成26年9月1日から死亡・重傷事故の発生が1件もなかったとのことです。守山市においても、現在までトラブル・事故は発生していません。守山市は、さらに2か所の環状交差点設置を検討しています。市は社会資本整備総合交付金を活用して整備できます。 (平成30年7月11日) 守山市HP⇒環状交差点の普及促進 以前は一時停止の表示でしたが現在は「ゆずれ」の表示になっています。
平成30年3月12日 愛宕公民館では、三重県中南勢地域の津波対策護岸工事現場や津波避難施設の現地事前調査を行いました。三重県津市御殿場「津波対策護岸堤防工事」、津市香良洲「香良洲高台防災公園」、明和町「浜田八木戸津波避難タワー」「大淀津波避難タワー」、伊勢市「磯町津波避難マウンド」「小林公民館外付け避難階段」「二見町西津波避難タワー」を鼓ヶ浦公民館長と一緒に見て回りました。(愛宕公民館)
愛宕公民館第は、社会見学バス旅行として静岡県浜松市の津波避難施設を見学しました。静岡県沿岸部には南海トラフ巨大地震に備え多様な津波避難施設が建設されています。今回は浜松市内の代表的な津波から命を守る施設を見学しました。44名の参加でした。(愛宕公民館 平成27年9月12日)
①希望の丘(愛知県蟹江町)県立高校跡地に整備された防災高台施設。平成27年3月竣工。隣接の管理棟は、旧高校校舎を耐震改修し防災倉庫と屋外階段が整備され、災害発生時は避難所となります。 ②津波避難タワー(静岡県浜松市) 鉄骨造り津波避難施設。浜松市は避難マウンドを造れない狭い場所では、津波避難タワーを整備しています。避難タワー屋上には、防災用品を収納する施設が設置されていました。 ③遠州灘海浜公園津波避難マウンド(静岡県浜松市) 津波避難のための海抜13.2mの高台。1,000人の避難が可能。太陽光発電LED照明7基設置。浜松市では平成26年3月遠州灘海浜公園津波避難マウンドと五島地区津波避難マウンドを完成しました。
静岡県沿岸部は、高層の建物が少ないため、津波による被害発生の危険性が高い地域です。静岡県内の市・町は住民の安全を確保するため、一時避難施設の整備を進めています。
<静岡県袋井市>中新田と大野地内に、江戸時代に築かれた「命山」(いのちやま)と呼ばれる塚が2か所残っています。江戸時代に高潮や津波からの避難所として土を盛り上げて築いたもので、県指定文化財となっています。袋井市は沿岸部に4ヶ所の大型の高台「平成の命山」を整備する予定です。松原地内には、静岡県内最大級の津波避難施設「きらりんタワー」が幼稚園、保育園に近くに設置されています。
<静岡県吉田町>全国初の歩道橋を兼ねた津波避難施設が設置されています。道路上に6基整備される予定です。
<静岡県浜松市>浜松市では、五島地区津波避難マウンドと遠州灘海浜公園津波避難マウンドが平成26年3月完成しました。高台として完成した津波以南マウンドは公園としても活用できます。避難マウンドを造れない狭い場所では津波避難タワーを整備しています。