愛宕の歴史 【5】産業・交通 5-2伊勢型紙 5-2-1 小本(こほん)<伝統文化の継承>

5-2 伊勢型紙
5-2-1 伊勢型紙 小本(こほん)
伊勢型紙の制作工程で最も重要で精緻な技術を必要とする小本(こほん)が、平成30年11月愛宕公民館に寄贈されました。平成31年1月11日小本の原本は鈴鹿市文化財課に移管しました。 小本は型紙職人の技術の結晶で、職人が廃業とともに処分するため、一般的には出回ることがほとんどありません。
 <行程> ①図案の素描⇒ ②小本の彫刻(四方に送り星の付いた型紙を彫刻)⇒ ③小本写し(小本を型地紙に刷毛で文様を写す。)⇒ ④彫刻(文様を彫り進める)

 伊勢型紙の製作技術は、わが国の染色工芸の基盤といえ、芸術的・工芸史的にも重要であり、地方的特色の顕著な工芸技術として高く評価されています。平成5年(1993)「伊勢型紙彫刻技術」が国重要無形文化財に指定され、「伊勢型紙技術保存会」が国の重要無形文化財「伊勢型紙」の保持団体に認定されました。会員12名  、伝承養成者17名。伝統文化の継承に重要な役割をはたしています。        伊勢型紙彫職人は、江戸後期文政6年(1823)には寺家村163人、白子村45人(両村で208人)を数えるが 江島村は不明となっています。(参考:「三重県史 通史編 近世2」p.349)  昭和27年は型紙彫刻150人、型地紙製造20人となっています。(参考:鈴鹿市大観)                          

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